「本格的なミステリじゃなくて、気軽に楽しめるものを観たい!」
「ガッツリのミステリ作品は、ちょっとしんどいかも……」
そんな風に思っている方もいるのではないでしょうか。
そんなあなたに、少し昔のアニメ作品ですが、良作をご紹介します。
ゆるくミステリを楽しめるアニメ3選
氷菓(2012年)
舞台となるのは、2012年の日本のとある古典部の高校生活です。
ごく普通の高校生の日常のなかにある謎を解き明かしていくストーリーとなっています。
かなり前のアニメ作品ではありますが、京都アニメーションの作品ということで、
今見ても、非常にきれいなアニメーションになっており、2012年のアニメということを忘れさせてくれるのではないでしょうか。
京都アニメーションの作品ということで、背景の作り込みが細かく、
アニメ上では、岐阜市が舞台ではあります。
「アニメ上では……」といった理由としては、このアニメは、もともと原作があるからです。
米澤穂信さんの推理小説シリーズとなっており、2001年10月から「古典部シリーズ」として刊行。
アニメに関しては、このシリーズのなかの、一部を踏襲したものとなっており、全23話構成です。
(TVシリーズ22話+OVA1話)
基本は、原作通りの進行となりますが、
小説は2000年頃の時代背景で、アニメは放送された2012年の時代背景。
また、アニメにはオリジナルのお話も含まれています。
この作品は、主な登場人物が4人。
その4人が、折木奉太郎(おれき・ほうたろう)、千反田える(ちたんだ・える)、
福部里志(ふくべ・さとし)、伊原摩耶花(いばら・まやか)。
この4人が古典部の部員となっています。
実は、この主要人物の4人は、シャーロックホームズの作品に当てはめられています。
ホームズは折木奉太郎(おれき・ほうたろう)、依頼人は千反田える(ちたんだ・える)、
ワトスンを福部里志(ふくべ・さとし)、レストレードを伊原摩耶花(いばら・まやか)、
となっています。
事件性などは控え目で、ゆったりとした時間が流れている作品です。
ただ、伏線やロジックはとても丁寧で、演出も非常に秀逸!
気軽にミステリを楽しみたい方には、ピッタリの作品です。
オッドタクシー
昨今、原作をアニメ化することが多いのですが、
この作品は、P.I.C.SとOLMの共同制作のオリジナルアニメ作品で、2021年にTV放送されていました。
アニメの絵自体は、動物のゆるキャラになっていて、
タッチそのものは、やわらかいテイストになっています。
主人公は、タクシードライバーの小戸川。
この小戸川を中心にストーリーが展開する群像劇となっています。
絵のタッチのやわらかさとは裏腹に、徐々に伏線が積み重なっていき、
物語が進むというよりも、どんどん深くなっていく気分にさせられます。
非常にミステリアスな展開をしていくのですが、テンポもゆるやかな会話で進み、
飽きることなく、惹き込まれていく作品です。
おもしろいことの一つが、オーディオドラマも同時に展開していること。
実際に、アニメに登場する人物が音声配信をしている形となっており、
ストーリーにぐっと深みをもたらしてくれます。
涼宮ハルヒシリーズ(2006年、2009年)
制作は京都アニメーション。
TVシリーズに関しては、第1期が2006年4月~7月、第2期が2009年4月~10月となっています。
第2期が長いのは、第1期の全14話に加えて、新作14話を加えた全28話構成になっているからです。
「ただの人間には興味はありません」
高校入学初日。クラス内の自己紹介の時間で、いきなりこう公言したのが、涼宮ハルヒ。
ただ、主人公は、その同じクラスになったキョンという男子高校生です。
この作品は、SF学園アニメともいえるのですが、自分としては、
ミステリ要素もたくさん詰まった作品だと思っています。
涼宮ハルヒは、日常のつまらなさを嫌い、日常の中で突拍子もない行動をして、
楽しいこと・面白いことに、好奇心全開で進んでいきます。
そこに、主人公が巻き込まれていくのですが、これまで平凡だった人生が、
涼宮ハルヒとの出会いをキッカケに、非日常の世界へと巻き込まれていきます。
謎要素も丁寧に織り込まれており、どんどん惹き込まれていく作品です。
このアニメ作品は、原作があります。
涼宮ハルヒシリーズとして、角川スニーカー文庫から刊行されており、
第8回スニーカー大賞にて、大賞を受賞。
「このライトノベルがすごい!」2005年版で作品部門第1位に輝いています。
この作品はストーリーもさることながら、
演出や告知も非常にこだわっていることも魅力の一つ。
いわゆるアニメPVという動画もありますが、
時に、これまでになかった手法のCMや告知を行っています。
ただ、これが「涼宮ハルヒ」というキャラの性格・価値観を表しているものとなっており、
単なる告知も、一つの作品となっていることも、この作品の魅力です。
普通の日常生活だと思っていたのが、
1人の人間との出会いから、非日常に巻き込まれ、
その一つ一つの謎・伏線が、見事なストーリー構成で進んでいきます。
それに、この作品は20周年を記念して、2026年2月に映画をリバイバル上映!
それだけ、人気が高い作品となっています。
まとめ
ゆるく楽しめるミステリ作品は、
重たい展開に疲れたときや、リラックスしたいときにピッタリ!
今回紹介した3つのアニメは、いずれも日常の延長線上で展開されるミステリーでありながら、
しっかりとした構成と魅力を持った作品ばかりです。
気軽に楽しみながらも、少しだけ頭を使う――そんな絶妙なバランスをぜひ体験してみてください。

